目標達成のために、何を捨てられるのか
目標達成のためには、何かを捨てたほうがいいとよく言われる。受験勉強だったら、自分がこの大学受けることを友達に言ったり、大学名の入った赤本を教室の机に置いてせっせと勉強するとかだ。何かを捨てることで、頭の中に危機意識が生まれ、行動に
さてこの捨てるという行為、すなわち<誓約と制約>は目標の重要度が高いほど大切なものを捨てた方がいい。しかし捨てられるものも色々あるので、自分なりにどんなものが捨てられるのか、捨てたらどうなるのかをまとめてみたいと思う。
信頼できる人間との約束、SNSでの公開
簡単かつそれなりに”痛い”のが信頼できる人に宣言したりSNSで公開することかなと思う。
ここで捨てるのは言ってしまえば自分の敗北を許すもの全てであり、周りに宣言してしまえば失敗は許されない。モハメドアリのように、自分が勝つと言ったら勝つのである。自分の心からも、観客からもモハメドアリは負けてもしょうがないかな、負けてもいいかなという気持ちを消してしまう。
恥を捨てて頭を下げる・告白する
人間が捨てられるものの中で特に捨てたくないのが恥である。持ってるものが多い人ほどこれを捨てるのは難しい。これは自分のダメなところを公にするという意味で上の他人への宣言とは決定的に違う。
窮状にあって恥を捨てることにはなるが助けを得ることもままある。例えば「肩書き捨てたら地獄だった」で著者の宇佐美氏は窮状に陥ったときにSNSで助けを求めたらほとんど関係ない知人の母親からカレーを奢られたりしていたわけで、ここぞというときには思い切って頭を下げることで誰かが助けてくれるかもしれない。
あと恥を捨てるのが別の形になるのが異性への告白で、やっぱりそれなりのものを捨てるのだから相応の準備をするべきだし、相手もそれなりの返し方をするべきだろうなと思う。
大金を賭ける・借りる・契約する
リクルートの創業者江副浩正は「借金は悪いものではない」という発言を度々している。確かに借金は返さなくてはならないというモチベーションになるから使いようによってはいいものである。
この辺は自分なりに”損失したら破産するほどではないが本気でやばいと感じるくらいの金額”を支払うのがミソで、最悪破産したら元も子もない。
エイベックス創業者の松浦勝人も起業するときにまだ大学生なのに資本金を3000万使ってるので、やはりそれなりに金を使うというのは重要なのかもしれない
車など趣味に大金を払ってる人を見てバカじゃないかと思う人も多いが、彼らからすると大金をかけてるからこそ面白いと感じる部分もある。無課金でも楽しめるというが、課金には課金の面白さがあるのだ。
学歴
何かを成し遂げるために学歴を捨てる人は少なくない。大学中退して起業とかよく聞くし、起業じゃなくても自分が本当に行きたい大学のために仮面浪人する人とかもすごいなあと思う。
小さな成功
学歴と似ているもので小さな成功がある。順当にキャリアを進んでいけば社内で出世できるが、あえて外に出て独立したりする場合は小さな成功を捨てていることになる。
マネックス証券の創業者の松本大氏は、ゴールドマンサックスをIPO直前に退社し10億以上のストックオプションを投げ捨てて、IT×金融でイノベーションを起こすことを選んだわけだが、松本氏に限らず、大成功者は「小さな成功を捨てる」ことでもっと大きなチャンスを掴み取る能力に長けている。
— 事業家bot (@Midnight_Tokyo) 2019年5月15日
この辺の捨ててる人というのは、そこそこの成功では飽き足らないような人たちであり、大成功したいという意思を明確に持っているように思える。
命を捨てる
最後の最後に人間は何を捨てられるかというと、自分の命を捨てることができる。というか今この瞬間も全員人生の残り時間という対価を払っているのだが、それに向き合える人間はそんなにいない。
しかし末期のがん患者や死刑囚にとって残された時間は間違いなく資産である。それは彼らにとって自分の命が可視化されるからで、だから途轍もない勇気が出てくる。
一般人がこれをやるのはかなり難しい。お金がいくらかけたかわかるのに対し、自分の残り時間はpricelessだからだ。自分にはこれくらいでいいやと妥協してしまえばそれまでだし、これでは物足りないといつまでも追求するような事態にもなってしまう。あと常時支払いが続いている状態なので単純に緊張状態を維持するのが難しい。
ただし、自分でこれでいいと決められるのなら、自分の残り時間を対価に差し出していいと思うし、常時緊張とは言っても一日の要所要所で思い出すくらいならば持続できる。
自分の感覚としては60%くらいにこの意識を留めておいて、要所要所で120%出してガッと持ってくイメージを持っている。