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揚げ足取りをしてくる人間への対処法

19歳のとき,合宿免許を取りに行った。その2日目に、今でも思い出すくらい印象的な揚げ足取りに出会ったことがある。なんだか変な教官と組まされたのだ。

 

相手は50歳くらい、顔に皺が張り付いていた。どことなく陰険で、一目見て嫌なものを感じたのを覚えている。その直感は乗車してからすぐに的中し、彼は私の一挙手一投足について揚げ足を取り始めた。

 

正直、愚痴られた内容のうちハンドルの握り方とか半分くらいは私のミスでもあるのだが、もう半分くらいはマスクが鼻にかかってないとか講義の内容とさして関係ないと思うような内容であった。目線がおかしいとも指導されたがいたって普通だったと思うし、その教官以外で指導されたこともないのでおかしな内容だったと今でも思っている。指導は徐々にエスカレートしていて、やりづらく感じていた。

 

ただ、私はこの時どうも俯瞰的に物事を見ていた。他の教官と比べて明らかに態度がおかしいし、私の側に服装などでマナー違反もない以上、この教官が趣味で若者の揚げ足を取っているに違いなかった。

 

そしてそう考えると、こんな田舎で20歳にもなってないガキ相手に尊大な態度を取る50代の教官というのがどうも馬鹿馬鹿しく感じ、相手の揚げ足取りが心の底からどうでもよくなった。こんな田舎の教習所で私なんかの揚げ足を取って満足できるなら好きなだけ取ればいいと思った。

 

結局一切腹を立てず内心でゲラゲラ笑いながら車を運転した。前半に酷かった揚げ足取りもそんな対応をしていたら徐々に収まっていった。講義終了後に、「持ち直したねえ」と言われた。それを言われたときは勝ったと思った。

 

揚げ足取りへの有効な対処法としては、どうぞどうぞと揚げ足を積極的に取らせることだと思う。カチンと来てしまったらその時点で負けだろう。

 

実際、よく聞いてみたら揚げ足取りの内容なんて自分にとってはどうでもいいことが大半なのだ。しかし大半の人が揚げ足を取られたことそれ自体に腹を立ててしまう。そしてそういう揚げ足を取りに来ている相手の姿というのは、今回のように遠くから見たら滑稽以外のなにものでもない。だから自分と相手の関係を第三者目線で見て、揚げ足取りの内容のくだらなさを面白おかしく思うくらいでちょうどいいのだと思う。実際滑稽なのだから。

 

今回の教官の場合、なんとなく私の風貌や態度にむかつくところがあったのかもしれない。ただまあ、指導内容に合理性もなければ、自分自身が結構いい歳していることを忘れているような部分も多かった。他の生徒とトラブルを起こしていないことを祈るばかりである。