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吉野家シャブ漬け牛丼事件に見る消費者リテラシーの低さ

先日、吉野家の常務取締役が「女子高生をシャブ漬けにして牛丼中毒にする」という発言をした。

 

これを受けて世論はバッシング→解任というコンボが決まったわけだが、実際にyahoo記事を見ていると発言の真意をわかってない人がほとんどなんだろうなあという感想を抱いた。

 

この事件の本質は”シャブ漬け”である。吉野家はスタバのように、女の子を砂糖で中毒にさせて客層を広げようとしていたのであって、それ自体はどんな飲食店も大体やってるマーケティングの一種にすぎない。

吉野家「生娘シャブ漬け」発言から透けて見える「時代錯誤な旧来型マーケティング」の限界(大坂 祐希枝) | マネー現代 | 講談社

この記事は今回の事件の本質について何もわかっていない。以下の部分を読めばわかる。

今回の騒ぎで私が最も問題だと感じたのは、「田舎から出てきた女性を牛丼中毒にする」という発想が、昭和の高度成長時代の「大衆をうまく誘導して消費を喚起する」という旧来型マーケティングのままだということだ。

客を中毒にして人気を獲得するという手法は古代から気づかれていた。世界史でインドに向かってあれだけの船団が香辛料を求めていったのも、香辛料に中毒性があって適当に料理にかけておけば儲かったからだ。

サフランナツメグ、唐辛子、ガラムマサラetc

こうした視点で世界史を見ると、中毒の歴史というのはかなり古いと気づかされる。

 

そして中毒症状を引き起こすのは香辛料だけではなく、砂糖も重要なファクターだ。飲食店が利益を考えるうえで砂糖を考えないことなどない。

砂糖の中毒ビジネスで現在のビジネスを考えた時、吉野家などはっきり言って可愛いものだ。スタバなどはフラペチーノ()という破壊兵器で客を中毒症状に落としている。捕まることのないアヘンくらいに考えておいたほうがいい。フラペチーノは糖質が高く、食べ過ぎると糖尿病になる可能性は高い。

ただ、砂糖にしろ香辛料にしろ、適切な範囲内であれば人生を楽しませてくれるものであることは間違いない。こういうポイントをちゃんと抑えていることからこの常務取締役はそこそこ仕事はできたのではないかと思われる。p&gでの成績もそんなに悪くなかったらしい。

吉野家の常務取締役でマーケティング塾とかもやっていたらしいから商売上手ではあったのではないか。吉野家のたれの砂糖の割合考えてたのこの人だったんじゃないかな。

ただ、そういった商売人しか知るべきではないことを公空間で実名で発言したのはうかつだったと思うし、女子高生を牛丼中毒は流石に無理があると思う。